お知らせ

2021 / 08 / 28  07:32

開催報告。先日の【腎臓にやさしい食事づくり】

先日無事に開催させていただいたこの食事療法部。

 

腎臓は一度悪くなると元の状態に戻すことができないため、

腎臓の機能を悪くならないように維持しながら、

腎臓に負担をかけない食事や生活にすることが

大切となります。

高血圧や、糖尿病は腎臓に負担をあたえてしまいますので、

血圧が高い方、糖尿病の方は注意が必要です。

 

そのため腎臓病の食事療法では、まず、①減塩すること  をお伝えしています。

摂りすぎた塩分は、腎臓の働きで尿によって体外に排出されますが、

腎機能が悪くなると尿をつくることが難しくなるため、蓄積され余分な水分もたまりやすくなり、

血圧が上がります。

 

そして②たんぱく質量 に気を付けること

 

これが、脂質異常症予防食、糖尿病予防食と大きく違い

食事療法をする上で難しいなと管理栄養士として思います。

 

『たんぱく質』は、身体の中で使われた後に老廃物がでます。

その老廃物が腎臓からしか排出されないのです。

ですので、タンパク質を必要以上とると腎臓に負担がかかるのです。

 

そして、③エネルギー量 を気を付ける こと

タンパク質を制限していくと、お肉、お魚、卵、豆腐、乳製品はもちろん、

お米やパン、お菓子やケーキなど本当にたくさんの食品にたんぱく質が含まれているため

食べる量が全体的に減るんです。

そうすると、トータルの1日のエネルギー摂取量が減っていきます。

 

食事からのエネルギー量が不足するとどうなるか・・・、

それは、筋肉中のたんぱく質を使って、エネルギーを補おうと働くのです。

そうすると、食事から気を付けていても、筋肉中のたんぱく質を使うので、

結局は老廃物が腎臓に蓄積され、弱った腎臓にさらに負担がかかります。

 

腎機能のステージによって摂取量の制限が違うため、病院に行って、

定期的に診察をしていただき、ステージに適した食事療法を進めることが大切なのです。

 

また、さらに腎機能が悪化していくと、カリウム制限、水分制限などもしなくてはいけなくなり

もっと食事での制限が増えてきます。

 

長くなりましたが、

そのことを1から図や表で説明し、その都度皆さんで意見や感想を言い合い、

質疑応答をしながら、

カリウム制限、水分制限のお話まで詳しくお話するすごく深い、食事療法部となりました。

 

 

今回参加の方々は、本当に勉強熱心なお客様だったので、

本をまるごと1冊分ぐらいの内容をご説明させていただきました。

 

 

一方的に あれは食べたらだめ、これは30gにしてね、、という説明ではなく、

ちゃんとお話しし、体の仕組みや、腎臓の仕組み、腎臓の働きがわかるようになると

なぜ制限が必要なのか、食事療法の疑問点の点と点がつながるんです。

 

【これを聞くと、以前買った腎臓病の本が理解できそう】とおっしゃっていただきました。

本当にその通りで、やっぱり、食事療法は座学が大切だなと、改めて実感する会となりました。

 

調理はコロナ禍のためデモンストレーションの形となりましたが、

たんぱく質を制限しながらエネルギー確保できる麻婆春雨や、ココナッツ寒天

野菜のカリウム制限の仕方を学ぶ野菜料理、

カリウム添加されていない減塩のお塩を使った料理など

腎臓に負担にならない食事をお作りしました。

 

 

 

 

最後となりましたが、無事に開催することができ、

ご参加くださいました皆様には、

本当に感謝申し上げます。

ありがとうございました。

 

また落ち着いたら、開催を考えています(^^♪